茶の栽培
静岡県内にはいくつもの茶産地があり、それぞれの茶産地で作られるお茶の特徴は異なります。 日照時間の牧之原台地の様な地域で育つ茶葉は葉肉が厚いので「深蒸し茶」が適しています。 中山間地で育つ茶葉は歯肉が薄いので普通煎茶に適しています。 わが家の茶園は牧之原台地にあるので「深蒸し茶」です。 深蒸し茶の産地もいくつかありますが各地域によって特徴は異なります。 中山間地で有名なの地域は静岡県内では川根とか本山です。
わが家では春と秋は自家製配合肥料を自分たちで作っています。 美味しい農作物を作るには有機質肥料は大切だからです。 有機質は微生物の餌になるので土に施せば土の中の微生物が増えます。 微生物が多くいる土は物理生、通気性、保水性が向上するので作物が健全に育ちます。 美味しい作物を育てるコツは健全に育てることですが、化学肥料には有機質肥料のような効果は期待できません。 夏場は化成肥料を使っています。
大きな茶葉がたくさん付いている茶樹は肥料がよく効くので、茶樹の仕立て方は大切です。
ミル芽で摘めば収穫量は少なくなりますが、茶葉に含まれる成分は多くなり旨み成分のテアニンが多くなります。 だから、ミル芽で作ったお茶は美味しくなるので高値で取引されます。 茶農家は収穫量と価格のバランスを考えて、面積当たりの利益が上がるときに収穫したいと考えています。 でも、すべての茶園でそうすることは不可能なので、自分の得意とするお茶を生産できる様に摘採計画を立てます。 どういうことかというと、高品質なお茶生産をめざす茶農家は早めに収穫します。 収穫量で勝負する茶農家は遅れて収穫します。 しかし、茶農家はほぼ同じ頃に新茶収穫が終わります。 それは、収穫後の茶園管理に影響するからです。 二番茶は新茶収穫後45日に摘むのが目安です。 でも、隣り合わせの茶園で新茶収穫の時期が大幅にズレていると農薬を散布することができません。 むつかしいです。
余談 乗用型摘採機が導入される前、茶の木はかまぼこ型をしていました。 なぜか分かりますか? それは摘採面積が増えれば収穫量が増えると考えていたからです。 でも、そんあことはありませんでした。
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